予算の問題,「立候補者の言葉」の(5)に行きたいと思います.科学史学会の予算は現状では収支がほぼ均衡しています.現状の活動維持だけなら,会員数が減らない限り,財政問題は生じないはずです.
私は,若手研究集会への補助,若手による講演(授業)に謝礼を払う,調査が必要なものには調査費を払って若手を募集するなど,お金が出ていくことばかり提案しています.収支がなんとか均衡している科学史学会で,どこにその資金があるのか,と言われそうです.
科学史学会の予算規模は会費で7百万,補助金を加えて大体1千万です.私が提案している補助や謝礼は,年に50万もあれば足りると思います.これを会員増でカバーしたい.
年会費は9千円で,発送費のように会員数に比例する支出と,事務所経費のようにそうでない部分がありますので,会員が100人増えれば,年に50万の新規支出はカバーできると思います.これが目標です.
科学史学会には創立五十周年記念事業で集めた基金が6百万円以上あります.つまり一年分の会費総額の貯金があるのです.年50万の新規支出を3年くらいやってみて,効果がなければ150万の穴があくわけですが,それで学会の屋台骨が揺らぐことはありません.
それなら,後生大事に金利のつかない6百万を抱えているより,何かやってみませんか.私よりもすぐれたアイデアをお持ちの方もきっとおられるでしょう.それで最初に言ったことに戻るのですが,まずは小さな研究集会や講演を開いて,会員との懇談の機会を作ることを提案しているわけです.
ところで科学史学会は都心に事務所を借りていて,その家賃だけで年間に百万円以上支出しています.この規模の学会はたいてい大学の研究室に事務所を置いています.事務所は大学の研究室に移してしまえ,という声もあるでしょう.
私は(多くの人の予想に反して),借りている事務所をたたむことに積極的ではありません.会員数が減り続ければ否応なしにそういう日が来るでしょうが,会員数が増えて,事務所の賃貸料が大きな負担でなくなるほうがいいに決まってます.
現状では事務所家賃は会員一人あたり年に2千円までいきません.とりあえず会員数を増やす方向でがんばってみるべきです.ただし,事務所を持つことのメリットをきちんと説明し,安けりゃいいってもんじゃないことを会員に知ってもらう必要はあります.
これで公約を一通り説明したことになります.書いているうちに考えが変わった(というより深まった)部分もありました.他の会員の方にこのツイッターと,webサイトwww.greekmath.org/senkyo/を拡散していただければ幸いです. #科学史学会選挙
ところで中根美知代さんのブログが,いよいよ佳境に入ってきたというか,すごい話になっています.michiyo-nakane.cocolog-nifty.com/blog/