(4)全体委員制度の再検討(その2:下働きを要求する人々) (2016.12.23)

リストに戻る


次に(4)の(2)そもそも全体委員候補者が30人に満たない,という問題に移ります.私が全体委員の経験がないのに(つまり委員不足の責任の一端があるのに)会長に立候補するとは怪しからん,という批判もあるでしょう. #科学史学会選挙

もとのツイート 08:10:54

実は若い時に一回だけ科学史学会の全体委員に立候補したことがあります.さる人から推薦するから立候補せよと言われました.

もとのツイート 08:11:06

その推薦者には,あなたの子分と思われるのは嫌だから推薦は不要,別の方に推薦をお願いすると言って,その別の方の推薦で立候補したのですが,見事に落選しました.どちらの人も学会の中心的メンバーでなかったので,結果は同じだったでしょう.

もとのツイート 08:11:18

誰が推薦するにせよ,年長者が「**君もそろそろ委員に」という形で次の委員を実質的に決めることは好ましくありません.そうでもしないと誰も手を挙げない環境を変えるべきです.

もとのツイート 08:11:29

余談ですが,「**君もそろそろ(岩波の)『思想』に書いたら」と某先生が言ったときに,「『思想』って「そろそろ」書くものなんですか」と痛快な返答をした人がいました(私ではありません).その先生は『思想』編集部への影響力が自慢だったんでしょうね.

もとのツイート 08:11:48

科学史学会の話に戻って,長年委員をやっている人からすれば,研究中心で学会の委員をやらない人は「自分の研究ばかり考えていて,利己的だ.しかも研究や論文の発表に学会を利用しているのだからただ乗りではないか」ということになるのでしょう.

もとのツイート 08:12:02

全体委員に1回立候補して落ちただけで,その後立候補もしないのに,時折思い出したように会長に立候補して学会をかきまわす私など,許しがたい存在なのかもしれません.

もとのツイート 08:12:13

しかし委員の立候補者が足りない以上,長年委員をやっている科学史学会の「中心的メンバー」は若手のリクルートに失敗しているわけです.私の見るところ,そこには明白な理由があります.逆に,現状でも一部の優秀な若手が学会運営に参加していることこそ賞賛されるべきです.

もとのツイート 08:12:26

その失敗の理由を説明すると,中心的メンバーから大きな反発を買うことになるでしょう.しかし私の目的は会長に当選することそのものでなく,科学史学会をよくすることですので,思い切って率直に説明しましょう.かなり長くなります.まずは個人的な経験談から.

もとのツイート 08:12:39

千葉大に5年間勤めたあと,1997年に大阪府大に移りました.ほどなく科学史学会阪神支部の方からメールがありました.その時期のメールを残していないので記憶に頼りますが,単刀直入に阪神支部の世話人をやってくれないか,という短いものでした.

もとのツイート 08:12:50

非常に驚きました.もし私が支部例会の世話人なら,他所から研究者が移ってきたのだから,まずは研究発表をしてもらおうと考えます.だって学会はそのためにあるのですから.(その時点で私は欧文論文が6本ありました.理系と違ってこれは結構な本数です)

もとのツイート 08:13:01

この人はギリシャ数学という私の研究テーマに興味がなかったのでしょう.しかし学会なんですから,興味があるふりをして研究の内容をお話しいただけませんか,とおだてておくのが普通でしょう.いずれ世話人を押しつけるつもりなんだから尚更です.

もとのツイート 08:13:13

もしも最初に支部例会での研究発表を頼まれたら,喜んで発表していたでしょう.その後で,実は世話人をやっていただけないかと持ちかけれたら,断りにくかったと思います.

もとのツイート 08:13:24

ところがこの人は私の研究には興味がないばかりか,そのことを隠そうともしない.そして来たばかりの私に,支部例会の世話人を当然のように依頼する.「若い奴はまず雑巾がけ」という世界観です.文面から見るに,私が引き受けるのは当然と思い込んでいる.馬鹿なの?

もとのツイート 08:13:53

さて困りました.まず考えたのは,こういう人が世話人をやっている支部に関わっても私の研究はもとより,学会の発展にも益するところはない,断るしかない,ということです.研究者より世話人を探しているなんて本末転倒もいいところです.

もとのツイート 08:14:07

しかし「研究発表をまず依頼するのが筋だろう,誰に向かって口をきいてるんだ」みたいに思われる返事は大人げない.今でも大人げない私は当時39歳で,もっと大人げなかったわけですが,そのくらいの分別はかろうじてありました.

もとのツイート 08:14:19

ここは,二度と依頼が来ないような返事,しかも私が怒っているように見えず,やっぱり変人だなと相手が思うのような,(最近よく使われる表現なら)「斜め上を行く」ような返事をしなくてはならない.論文を書くときと同じくらい必死に考えました.

もとのツイート 08:14:31

それで結局,「まだ来たばかりで人もよく知らず,世話人は無理だと思います.交通が便利になった今,阪神支部の世話人がいないなら京都支部と合併して京阪神支部になったらいいでしょう(大意)」という返事をしました.

もとのツイート 08:14:44

もちろん私は阪神支部がなくなっていいと思っているわけではなく,断るための口実です.その後,その人から二度とメールは来ませんでした.私がもっぱら京都支部の例会に顔を出しているのは,こういう歴史的事情からです.阪神支部の皆様,ごめんなさい.

もとのツイート 08:14:57

しかし,学会支部を標榜しているのに,他から移ってきた研究者に研究発表でなく世話人をいきなりやらせて当然だと思っているなんて,運営としてありえない.問題は,これが科学史学会の中心的メンバーの基本的態度だと思えることです.続きはまた後日.

もとのツイート 08:15:11


前を読む次を読む